背筋痛とは背中の筋肉が疲労することで異常収縮を起こし炎症を起こす疾患です。 炎症が進むと背中に局所的な痛みを伴います。 長時間、前かがみの体制になるデスクワークやスポーツ選手によく見られる症状です。
なお、背筋痛の多くが、筋肉疲労が原因で起こっていますが、中には内臓系の病気が原因になっていることもあるため背筋痛だからと軽く考えず、痛みを感じたら医療機関を受診するようにしましょう。
原因・症状
背筋痛を起こす主な原因は僧帽筋や広背筋の筋肉疲労です。長時間前かがみになっていると背筋が伸び続けることになるため筋肉疲労が始まり異常収縮が起こります。すると、引っ張られた僧帽筋や広背筋の端側が収縮に耐えられず炎症などを起こしてしまうのです。
これ以外にも内臓の痛みが背中に出ているケースもあり、すい臓、胆嚢、腎臓などの臓器が関係しています。具体的な病名としては急性すい炎、胆石、胆のう炎、腎結石、腎臓がんなどが考えられます。背筋痛を起こす病気には怖いものも含まれていますので、整形外科・整骨院での異常がない場合は、内科的な検査も受けるようにしましょう。
背中の筋肉を傷めると、端を傷めた場合は局所的に痛みの症状が現れるのが一般的ですが、中には背中全体に痛みの症状が出るケースもあります。 痛みの強さは損傷程度で異なりますが、重症化すると歩くのが困難になる場合もあります。
治療法・予防
背筋痛を治療するには原因が筋肉・臓器のどちらなのかを判断する必要があるため、整形外科や接骨院と内科両方の検査を受けるようにします。 僧帽筋や広背筋が原因であれば筋肉が疲労しているので、運動を中止したうえでコルセットの着用やテーピングで患部をしっかり固定します。 また、痛みが強く歩くのも困難な場合は筋肉の緊張を一瞬で緩める筋弛緩剤が有効とされています。なお、筋弛緩剤は一時的な対症療法ですので、痛みが消えたからといって完治したわけではないので、しっかりと痛みが下がった後は筋肉の傷めたところを緩めていきましょう。