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中殿筋・小殿筋炎症

中殿筋、小殿筋の炎症とは股関節を支えている筋肉に炎症が起こる病気です。 性別に関係なく起こるものですが、女性に多い病気だといわれています。 また生まれつき股関節に疾患がある人も起こしやすいといわれています。

原因・症状

元々、股関節に先天性の疾患、例えば脱臼くせがある人や、膝関節に痛みがあり足を引きずる人、ぎっくり腰など急性の腰痛を治療せず放置している人はこの病気を発症しやすいと言われています。 これは、痛みを避けたいがために足を引きずる歩き方をすることで、股関節に過度の負担がかかることが原因です。

股関節には外側にある「中殿筋」という筋肉と、内側の「小殿筋」によって関節の動きを支えています。しかし、姿勢の悪い歩き方を繰り返すことで中殿筋に負担がかかり、中殿筋が異常収縮しはじめます。異常収縮を起すと本来の機能を発揮出来なくなりますので、抱えきれない負担が今度は内側にある小殿筋にかかるようになります。

この負担が原因となり筋肉疲労を起し、結果、炎症を起すことになるのです。炎症を起している以上、股関節や腰周りに痛みが生じます。これを放置してしまうと骨盤にまで影響が出ることになりますので注意が必要です。 中殿筋や小殿筋を傷めてしまうと、脚へのシビレが伴うこともあります。

治療

筋肉の炎症からくる痛みは我慢してしまう人が多いのですが、これは大変危険な行為といえます。 筋肉が異常収縮していることは、本来の機能を発揮できていないことを意味します。 そのため、支えきれない負担が今度は骨盤へかかり、最終的には自力では立てなくなることもあるのです。たかが股関節痛、腰痛と侮らず必ず治療するようにしましょう。

治療では、異常収縮をおこしている筋肉の緊張を和らげる方法が効果的です。 そのため、電気療法(干渉波・低周波)や手技療法、ストレッチなどが有効です。 痛みが強く日常生活に支障をきたすようであれば、筋肉の動きをカバーするコルセットを使うといいでしょう。

産後・産前の腰痛、不妊症

女性は産前や産後に腰痛を起すことがあります。原因はさまざまですが、産前はお腹が大きくなることでお腹をかばう為後ろに反らし、産後は体重の増加や子供の相手で前かがみになることが増えることなどが挙げられます。 人によって痛みの程度は異なりますが、例え痛みが強くても妊娠中、授乳期に起こるため薬物療法は行えません。

原因・症状

女性特有の腰痛といえるのが産前・産後の腰痛です。腰痛を起す主な原因は体重の増加と姿勢と言われています。妊娠期は体重が増えやすいのですが、妊娠5ヶ月にもなればお腹の胎児も大きくなります。この2人分の重量が腰椎の椎間板に加わるため動作をするたびに椎間板に負担がかかり損傷しやすい状態なのです。

また、胎児が大きくなるにつれお腹を前に出す動作(反り返る動作)が増えるのですが、これは腰椎を前にせり出すことになり、腰へ過度な負担をかけることになります。 また、負担は腰椎だけでなく脊柱起立筋にもかかるため筋肉疲労を生じることになります。

産後の腰痛も原因は似ており子供を抱えた状態で立ち上がる、座るなどの動作が増えることで腰痛に負担がかかることが腰痛を起すのです。

治療

産後・産前のどちらも薬物療法は出来ません。 そのため治療では産前はお腹に負担のかからないように横向きで背中を手技療法でほぐします。ただし、腰や骨盤周りについては無理できません。産後は手技療法や増えた体重を元に戻すなどしてもらい、2~3か月後なら骨盤調整などもしたほうがよいでしょう。産前・産後共に、椅子の高さに注意するなどの負担を掛けないよう姿勢に注意するような日常生活の改善とコルセット(骨盤周り(トコちゃんベルトも同様のものです))なども利用されるとよろしいです。 それ以外にも患部を冷やさないことも重要になります。

筋・筋膜性腰痛

痛みの症状を持つ疾患の中で最も多いのが腰痛だと言われています。 その数は全国で3000万人にものぼるとされております。筋・筋膜性腰痛も腰痛の一種ですが、ヘルニアや腰椎に異常がない場合に付けられる総合的な疾患名です。

年齢・性別を問わず発症し、長時間立ちっ放しの仕事をしている、姿勢が悪い、運動不足、肥満などが間接的な原因とされています。

原因・症状

筋・筋膜性腰痛を起す原因は多岐に渡ります。ただし、大きく分類すると姿勢からくる腰痛、内科的腰痛、仙腸関節の機能異常からくる腰痛に分けられます。

姿勢からくる腰痛では長時間同じ姿勢であることが原因とされています。 同じ姿勢を続けることで腰の筋肉は疲労を起し、更に異常収縮を起こします。 この異常収縮が伸びるときに骨に付着している部分が引っ張られ炎症を起して痛みを感じるようになります。

内科的腰痛はすい臓がんや肝臓がんなど内科的な要因があり腰痛を起すもので、この場どのような姿勢であっても痛みが続く特徴があります。 仙腸関節に異常によりまわりの関節に影響を起し腰痛を起している場合もあります。 このケースでは慢性的な痛みが続く人もいれば、一旦よくなり、また再発する人もいるなど痛みの出方は人それぞれです。

症状は腰の痛みですが、痛みの出方はそれぞれで、長時間立っている・歩くと痛みが出る、重いものを持ったときに出る、慢性的に痛みがあるなど生活習慣に左右される特徴があります。

検査法・治療法

治療には筋肉、内科的要因、仙腸関節など痛みを起している原因が何であるかを調べる必要があります

治療は姿勢からくる腰痛であれば、手技療法や電気療法などで痛みを消失させてから、生活習慣の見直し、姿勢の矯正、筋力アップ、ストレッチなどを行っていきます。痛みの強い人にはコルセットを使う場合もあります。 仙腸関節の異常が原因でも手技療法で矯正などを行っていきます。内科的要因の場合には、抱えている病気を治すことで腰痛が解消されます。