足底筋腱膜炎は特に、骨棘と言われるものが踵の骨にでき、足の踵の骨やその内側に強い痛みの症状を起こす疾患が多いです。立ったり座ったりを繰り返す中高年に多く見られ、痛みの現れ方にも大きな特徴があります。
症状が進行すると靭帯や軟骨が骨化する「骨棘」が生じるため、早期発見・早期治療が重要になる疾患ともいえます。
原因・症状
足底筋腱膜炎を発症する原因は筋肉疲労と打撲が主なものと言われています。 足裏の足底筋腱には足底腱膜、母趾外転筋、短趾屈筋、足底方形筋などの筋肉が付着しています。 立つ座わるという動作をすると、これら筋肉が強く引っ張られその強い牽引力が足底筋腱に一挙に加わります。これが繰り返されることで筋肉疲労を起こし炎症化してしまうのです。
もうひとつの原因は足の骨の形状にあります。踵骨は内側が出っ張っているため、地面とぶつかりやすいのです。これが繰り返されることで打撲のような状態になり炎症が起こってしまうのです。
足底筋腱膜炎を発症すると鋭い痛みが足の踵や踵の内側に起こります。 症状が悪化し骨棘が形成されると痛みが更に増すため、人のよっては歩くことさえ困難になることもあります。
治療法・予防
治療は強い痛みを緩和することから始めます。運動を中止し炎症が治まるのを待ちます。 また、足底板で衝撃を和らげる方法や、電気療法(低周波、干渉波)や、手技療法で足底筋の硬さをとることなども痛みに対し有効とされています。
足底筋腱膜炎を予防するには足指周辺の筋力強化が有効ですので、足の指でタオルを手繰り寄せるトレーニング(タオルギャザー)をするといいでしょう。