大殿筋炎症

大殿筋炎症とはお尻の付け根側の筋肉が異常収縮し、炎症を起してしまう病気です。
大殿筋を酷使するサッカー選手やバレーボール選手、前かがみになりがちな高齢者に多い病気で、背中から腰にかけて疲労感や痛みを生じます。

原因・症状

高齢者には腰が曲がっている人が多くいますが、これは加齢により背骨が変形しつぶれてしまっているためです。人間の体はどこかに不具合がおきた場合、他の力を利用し全体のバランスを保つよう出来ています。

腰が曲がっている人なら前に転ばないよう背骨周辺の筋肉、脊柱起立筋を収縮させバランスを保つことになります。しかし、脊柱起立筋にはこれまで以上の負担がかかるため、やがて筋肉疲労を起し始めます。すると脊柱起立筋を支えている大殿筋にも負担がかかり始め、疲労が蓄積することで炎症を起してしまうのです。

つまり大殿筋炎症とは、大殿筋の酷使が要因となり起こるものなのです。
炎症による症状としては背中、腰、太もも周辺の痛みと疲労感ですが、姿勢により痛みが緩和されることもあります。

治療・予防法

大殿筋炎症は筋肉の異常収縮により筋肉疲労を起している状態です。
そのため治療法としては収縮した筋肉を伸ばすストレッチが大変有効なものになります。
ストレッチはスポーツ選手だけでなく、腰の曲がった高齢者にも有効な方法です。
ただし、痛みが強い場合には安静にし、筋肉を休ませることが必要です。

痛みを軽減させる方法としては、キネシオテープで筋肉の動きを補助することや、電気治療(干渉波・低周波)、手技療法など収縮した筋肉をほぐす療法が効果的といえます。