オスグッド病は膝のお皿の下にある骨が腫れて痛を生じる疾患です。 主に小・中学生のスポーツ選手に多く発症し、成長期に起こる膝の障害の中で最も多い疾患とされています。オスグッド病は両足に出ることが多く、治療をせず放置することで脛骨を骨折することもある恐い病気です。
原因・症状
膝の曲げ伸ばしを支えている膝蓋靭帯は脛骨につながっているのですが、成長期の子供はこの付着部分が軟骨で出来ています。 スポーツなどで膝蓋靭帯が繰り返し引っ張られると接合部分が炎症を起こしします。これが進行すると接合がはがれ、骨の一部と一緒に浮き上がってくるのです。これがオスグッド病です。
治療をせず放置すると脛骨を骨折をしてしまい、こうなると手術以外治療法がなくなり長期間スポーツが行えなくなります。オスグッド病は早期発見・早期治療が必要な病気なのです。
オスグッド病の症状は膝のお皿の下部分が徐々に突出し腫れと痛みを生じます。 この痛みは休むと消滅しますが、運動を始めると再発します。 なお、痛みが出る部分は骨の成長度合いによって異なり、成長期の子供はお皿の下、骨が成熟する高校生・大学生はお皿の上部が痛みます。30歳以上になるとお皿全体に痛みが生じます。
治療法・予防
オスグッド病の診断にはMRI、レントゲンなどの画像検査が最も有効とされており、炎症性の変化や剥がれた骨の形状などを確認することが出来ます。
治療は年齢によって異なりますが、成長期の子供なら、成長段階の一過性の病気のため、成長期が終われば多くの場合自然と治癒されます。しかし、痛みが治まるまで運動を控え、ストレッチや手技療法・電気療法(干渉波・低周波)などで筋肉の緊張を緩和させるべきです。
痛みの症状がなければ運動をしても問題ありませんが、運動の前後は大腿四頭筋のストレッチを必ず行い症状を悪化させないようにしましょう。